庭野 真奈美(卒業生|医療財団法人明理会 鶴川サナトリウム病院 勤務)
地域での生活を見据えた支援が必要です
勤務先は老年内科・精神科がある認知症の専門病院です。身体障害と精神障害、両方にリハビリテーション職が関わっていますが、私は精神領域で、認知症の方々への集団・個別リハを行っています。昭和の歌謡曲や童謡、体操、ことわざ、手作業など、楽しみながら能力を保てるものを使ってアプローチをしています。
患者さまのほとんどが高齢者であり、人生の大先輩です。作業療法士になって6年目、治療者という立場にはいますが、娘や孫のように可愛がっていただきながら、ふとした一言に考えさせられ、励まされる日々です。大好きな患者様の今後の人生を少しでも楽しく、その方らしいものにできるよう試行錯誤しています。
今後は、認知症の方々が地域で暮らしていく時代になっていきます。当院でもリハ職が地域に出ていく機会が増えてきています。私自身も院内だけでなく、地域での生活を見据えて支援ができる作業療法士を目指して、努力していきたいと思っています。
★リハ=リハビリテーション
(2010年度卒業/2016年インタビュー)