東京YMCA医療福祉専門学校

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介護福祉士・作業療法士を育てる東京YMCAの専門学校

学生ボランティア@WFOT(世界作業療法士大会)

2014年07月03日

はじめまして!学科長の上松です。

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6月20日WFOT(第16回世界作業療法士連盟大会・第48回日本作業療法学会)2014に当校の学生がボランティアで参加しました。

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世界中から来ている参加者におもてなしの心を持って接していました。

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 本当は、休み時間にいろいろな発表を聞いてもらいたいと思っていましたが、それどころではなかったようです。早朝から夜まで、皆頑張ったね。お疲れ様でした。

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 そのボランティアの翌日、大会最終日にはノーベル賞作家の大江健三郎さんが講演をしてくださいました。

 大江健三郎さんといえば、奥深く複雑な論理のため難解さを感じながら読み進めていくと、最後にストンと腑に落ちる結論に達する<この青い部分の表現を少々言い換えるなら>力強い、大きなうねりのような思索が、その難解さに何とかついていきながら読み進めていくと、最後にストンと腑に落ちる結論に達して、途中で感じていた難解さもそこに行き着くために必要なものだったのだと分かる)、そんなお話をされる人だという印象を持っていました。

 当日の講演は、その印象をまったく裏切るもので、最初からユーモア一杯で、時に会場を笑いの渦に巻き込むものでした。

  ご子息の光さんにまつわるお話では、ご夫妻が絶対音感をもつ光さんにレコードを利用して"作業療法"をされたそうです。その光さんの絶対音感を見いだしたのが作業療法士だったら良かったのに、と思わずにはいられませんでした。

 後半にはシモーヌ・ヴェイユというフランスの哲学者の聖杯伝説のお話がありました。聖杯は飢えたものを救う不思議な力を持っていて、貴重なものである。その聖杯を守っている王はひどい怪我をしている。聖杯は代々引き継がれていくのだが、王は誰に渡すべきかを知っている。ある言葉を最初に話しかける者に渡すという。その言葉は「あなたはどのように苦しんでいるのですか?」というもの。大江健三郎さんは、その聖杯を受け取るのは正に作業療法士ではないですか、と話してくださいました。

 大変、光栄で、なおかつ初心に帰ることができる貴重なお話だったと思います。大江健三郎さん、ありがとうございました。

 当校の学生にも機会あるごとに話していきたいと思います。

おまけ

人々の健康は作業バランス(生活・仕事・遊び休養)に影響されます。

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仕事の後はしっかり休養する作業バランスの良い学生の例 (^^)ノ

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